晩御飯の後に冒険したかったね!

今週のお題「2011年、夏の思い出」
前回のお題「私の節電術」ふりかえりにてピックアップして頂きました!ありがとうございましす!!嬉しいです(感謝)

さて今週のお題ですが、この夏は何処にも行けませんでした…
展覧会とかも私は行けなかったし、せめて映画くらいは行きたかった…
映画といえば、6月に「借り暮らしのアリエッティ」を購入しました。

宝石みたいに美しい作品で音楽もいいし、年ごろの少女の愛らしさを存分に堪能出来る素晴らしい出来だと思うのですが
わりとあんまり評判良くなかったみたいですね
特に男性からの評判が悪いみたい…

何故男性受けが悪いのか…やっぱりお姫様ポジションに当たるのが母親なのが萎えるのだろうか?
あと、最終ボスがお手伝いのバーサンなのもショボイと感じるのかなぁ?
小人がヒロインだから破壊シーンも冒険も当然スケールが小さくなるし…
だってひとつの家の中を行ったり来たりしているだけだものね
男性はやはり舞台が広い方が楽しいと感じるのかな?でも私は好きですよ!

この作品って、女性の人生の中で(子供時代から独立する寸前)の数年間を切り取って
それを、ひと夏位の期間にぎゅ〜〜と詰め込んで表現したみたいなお話だと思うので女性向けかなと思うし。

私がこの作品で好きなトコロをつらつらと上げていくと、
まず、物語の舞台になっているお屋敷!すっごい古い作りで、これが私の親戚の昔の家に造りが似ていて、
も〜いちいち懐かしくてキュンとする!
ジブリってわりとどの作品でも感覚的に、観る人の子供時代を呼び起こして郷愁を感じさせるところがあるよね!
だから、若い人にはピンと来ないかも?

それと、冒頭の借りのシーン、すっごいワクワクする!だって晩御飯の後に冒険に行くんだよ?
人間の場合だと父親に山登りとか連れていってもらう時は早起きして行くじゃん
それが、この物語では夜に行く!なんとも神秘的な期待がムンムン!日常の地続きで非日常へ移動する。
巨人達の住処に行って戦利品を持ち帰るという使命!命の危険もあるけど、頼れる父親と一緒だし怖くない!

子供の頃って、自分の家の中に知らない部屋があって、見た事もない珍しいものに出会える夢とかみたりしてたけど
それをこのお話では具体的なイメージで、ヒロインと一緒に自分も体験していく…
借りの途中で、お宝の山(ドールハウス)を発見したり、暗い静かな部屋に響く時計の音が
少年と目が合った瞬間にヒロインの心臓の音にシフトする演出とか、とにかく最初の借りのシーンが一番盛り上がる!

まあ、その後ヒロインは角砂糖落とすし、借りは大失敗…お母さんを喜ばせなくてがっかりするヒロイン
視聴者もヒロインに感情移入!かわいそうなアリエッティ
角砂糖獲得に失敗したこの時点ではヒロインはまだ生活力を獲得していない。未だ子供の状態である事が分かるよね

この後、ヒロインは状況を打開する為に一人で少年の部屋へ向かったりするのだか
この時、壁の蔦を上っていく、このシーンも好きだなぁ
とにかく家の外壁、カーテン、室内等、よじ登るシーンが多い
子供って、家の中でも外でも、よじ登って高いところへ行くのが好きだから
ヒロインがのよじ上っているシーンを見ると子供の頃の上ってる触感を思い出してしまう。
しかもアリエッティは二階まで登りきったりして凄いのである。見ているこっちは子供の頃の
よじ上って高いところへ行きたいという欲求が昇華されて気分がいいのである。

ヒロインの冒険の結果、さらに困った事態に進んでいくのだが、少年とは両思いになる。
(翔が蔦の葉を、アリエッティが翔からの手紙を見つめていた時点で両想いだという事が分かる)

生活力を獲得していない時点での恋愛は、当然プラトニック!
しかし恋愛は危険だ!
何故かというと、そもそも恋愛とは独立して家庭を持つ為の前段階ともいえるので、
恋愛が芽生えた時点で今の生活が変わってしまう危険がある。
生活力の無い時点での恋愛は家族への裏切りという側面があり、後ろめたい。
アリエッティの場合は、サイズと人種が違うので、この事実が際立っている。

しかし、家族に変化が訪れないと、ずっと幸せに暮らしてゆけるだろうが待っているのは滅びである。

イラストはニンテンドーDSi使用 ソフトは「わりとほんかくてき絵心教室